4月の学習ポイント・ 中学2年生

中学2年生の4月の数学の学習は単元「式の計算」において「多項式の計算」「多項式の乗法・除法」となります。
計算方法の理解、定着が主な目的となります。
計算は数学の基礎となりますので早めに確実にできるようにしておくことが「数学のできる」につながります。
「式の計算」
①文字式のしくみ
②多項式の計算
③多項式の乗法・除法
以上を学習します。
間違いやすい注意ポイント
①分配法則により( )をはずす時に( )の前がマイナスの場合は( )内の項の符号を変えなければならない。
その時に符号を変えないで計算してしまう。
②( )の前の数字を分配法則により( )内の文字(数字)にかける時に後ろの項にかけるのを忘れる。
③分数の形の加法・減法において分母をはらって1次方程式のように計算する。
等式ではないので分母をはらうことはできない。
通分をして計算をする。
※多くの生徒が間違えるので要注意。
多項式の計算
①文字式のしくみ
(1)単項式
数や文字についての乗法だけでできている式
1つの文字や数字などが単項式
\(5a, 2xy, 3\) など
(2)多項式
単項式の和で表される式
\(2x+5y\) , \(a^{2}-2ab+5\) など
(3)次数(単項式)
単項式でかけあわされている文字の個数
\(3x^{2}=3×x×x\)
文字2つなので次数2→2次
\(4x =4×x\)
文字1つなので次数1→1次
5 定数項
数だけの項なので→ 次数0
(4)次数(多項式)
多項式では各項の次数のうちもっとも大きいものがその式の次数となる。
\(4x^{2}-5x+6\) の場合
\(4x^{2}\)→2次
\(-5x\)→1次
次数は2次→2次式
\(2x+3y-4\) の場合
\(2x\)→1次
\(+3y\)→1次
次数は1次→1次式
多項式の次数は各項の次数のうち最も大きいものがその式の次数になることに注意する。
\(4x^{2}+2xy+3\) の場合
\(4x^{2}\)→2次
\(+2xy\)→2次
次数は2次→2次式となる。
この式の次数を2次+2次=4次として4次式とする間違いがあるので注意する。
正解は2次式
②多項式の加法・減法
(1)同類項
多項式で文字の部分が同じ項を同類項という。
同類項は分配法則を使って1つの項にまとめることができる。
\(ax+bx=(a+b)x\)
\(5x^{2}+3x-2x^{2}+x\)
\(=5x^{2}-2x^{2}+3x+x\)
\(=(5-2)x^{2}+(3+1)x\)
\(=3x^{2}+4x\)
\(5x^{2}\) と \(3x\) は同類項ではないので注意する。
③多項式の加法
多項式のすべての項を加え同類項をまとめる。
\((2x+y)+(7x-5y)\)
( )をはずす(符号はそのまま)
\(=2x+y+7x-5y\)
項を並べかえる(同類項を集める)
\(=2x+7x+y-5y\)
同類項をまとめる
\(=(2+7)x+(1-5)y\)
\(=9x-4y\)
④多項式の減法
ひく方の多項式の各項の符号を変えて加える。
\((4x+6y)-(3x-y)\)
かっこをはずす
(ひく方の式の各項の符号を変える)
\(=4x+6y-3x+y\)
項を並べかえる(同類項を集める)
\(=4x-3x+6y+y\)
同類項をまとめる
\(=(4-3)x+(6+1)y\)
\(=x+7y\)
⑤多項式と数の乗法
多項式と数の乗法は分配法則を使ってかっこをはずす
\(5(a-2b)\)
\(=5×a-5×2b\)
\(=5a-10b\)
\(-3(2a+5b-3)\)
分配法則(マイナスの符号に注意)
=\(-3×2a-3×5b-3×(-3)\)
=\(-6a-5b+9\)
⑥多項式と数の除法
多項式を数でわる除法は乗法の形に直して計算する。
\((12x-16y+8)÷4\)
わる数の逆数をかける
=\((12x-16y+8)×\)\(\frac{1}{4}\)
分配法則
=\(\frac{12x}{4}\)-\(\frac{16y}{4}\)+\(\frac{8}{4}\)
=\(3x-4y+2\)
\((15x^{2}-3x)\)÷\((-\frac{3}{2})\)
わる分数の逆数をかける
=\((15x^{2}-3x)\)×\((-\frac{2}{3})\)
分配法則
=\(-15x^{2}×\frac{2}{3}\)+\(3x×\frac{2}{3}\)
約分をする
=\(-10x^{2}+2x\)
⑦いろいろな計算
(1)分配法則を利用する式の計算
\(4(2x-3y)+5(x+y)\)
分配法則
=\(4×2x-4×3y+5×x+5×y\)
同類項に並べかえる
=\(8x+5x-12y+5y\)
項をまとめる
=\(13x-7y\)
(2)分数の形の加法・減法
\(\frac{2x+y}{3}\)\(-\frac{x-4y}{2}\)
以下の①②の2通りの計算方法がある
①通分して1つの分数の形にして計算する方法が分かりやすい
①通分して1つの分数の形にして計算する
\(\frac{2x+y}{3}\)\(-\frac{x-4y}{2}\)
通分する
分母は2と3の最小公倍数6にする
分子は2倍、3倍する
=\(\frac{2(2x+y)-3(x-4y)}{6}\)
分子を分配法則で計算する
=\(\frac{4x+2y-3x+12y}{6}\)
分子の同類項を並べかえる
=\(\frac{4x-3x+2y+12y}{6}\)
分子をまとめる
=\(\frac{x+14y}{6}\)
②(分数)×(多項式)の形にして計算する
\(\frac{2x+y}{3}\)\(-\frac{x-4y}{2}\)
分子を( )に入れ分母を分数にして( )の前におく
=\(\frac{1}{3}(2x+y)\)\(-\frac{1}{2}(x-4y)\)
分数をかける分配法則の計算
=\(\frac{1}{3}×2x+\frac{1}{3}×y\)\(-\frac{1}{2}×x+\frac{1}{2}×4y\)
後ろの項の符号が変わるのに注意
=\(\frac{2}{3}x+\frac{1}{3}y\)\(-\frac{1}{2}x+2y\)
同類項に並べかえる
=\(\frac{2}{3}x-\frac{1}{2}x+\frac{1}{3}y+2y\)
通分をして分数の計算をする
=\(\frac{4}{6}x-\frac{3}{6}x+\frac{1}{3}y+\frac{6}{3}y\)
同類項をまとめる
=\(\frac{1}{6}x+\frac{7}{3}y\)
この分数の形の加法・減法の計算で多くの生徒が分母をはらった計算をして間違える。
1年で学習した1次方程式の分数計算では分母をはらって計算するのでそれと同じ方法で計算をしてしまう。
等式ではないので分母をはらうことはできない。
分母をはらって計算しないように注意する。
分数の1次方程式の計算では分母の最小公倍数を両辺にかけて分母をはらってから解く。
\(\frac{1}{2}x+1=\)\(\frac{1}{3}x\)
\(6×\frac{1}{2}x+6×1=\)\(6×\frac{1}{3}x\)
\(3x+6=2x\)
\(3x-2x=-6\)
\(x=-6\)
\(\frac{3x+2}{5}=\frac{2x-1}{3}\)
\(15×\frac{(3x+2)}{5}=15×\frac{(2x-1)}{3}\)
\(3(3x+2)=5(2x-1)\)
\(9x+6=10x-5\)
\(9x-10x=-5-6\)
\(-x=-11\)
\(x=11\)
この1次方程式を解く方法で分母をはらって計算してしまうと多項式の加法・減法は間違ってしまう。
よくある間違い
\(\frac{2x+y}{3}\)\(-\frac{x-4y}{2}\)
=\(6×\frac{(2x+y)}{3}\)\(-6×\frac{(x-4y)}{2}\)
=\(2(2x+y)-3(x-4y)\)
=\(4x+2y-3x+12y\)
=\(4x-3x+2y+12y\)
=\(x+14y\) 間違い
この答えは間違い。
このように分母をはらって計算しないように注意する。


