5月の学習ポイント②・中学3年生
中学3年生の5月の数学の学習は「因数分解」「因数分解の利用」となります。
因数分解②
いろいろな因数分解
(1) 共通因数をくくり出して因数分解
共通因数でくくり残りの式を因数分解する。
① \(ax^{2}+6ax+9a\)
共通因数\(a\)でくくる。
=\(a\)(\(x^{2}+6x+9\))
=\(a\)\((x+3)^{2}\)
② \(5ax^{2}+25ax+20a\)
共通因数\(5a\)でくくる。
=\(5a\)(\(x^{2}+5x+4\))
=\(5a\)\((x+1)(x+4)\)
(2) 式を文字におきかえる因数分解
共通な式をM,Aなどにおきかえて因数分解しおきかえた文字をもとにもどす。
①\((x+y)^{2}+4(x+y)+3\)
共通な式\(x+y\) をMにおきかえる。
\(x+y\) =Mとおくと
=\(M^{2}+4M+3\)
公式を使って因数分解する。
=\((M+1)(M+3)\)
おきかえた文字Mをもとの式にもどす。
=\((x+y+1)(x+y+3)\)
② \((x+2)^{2}-(y+3)^{2}\)
\(x+2\)=A、\(y+3\)=B とおくと
=\(A^{2}-B^{2}\)
公式を使って因数分解する。
=\((A+B)(A-B)\)
おきかえた文字をもとの式にもどす。
( )を書いてもどす。
={\((x+2)+(y+3)\)}{\((x+2)-(y+3)\)}
かっこをはずす。
かっこの前のマイナスの符号に注意する。
=\((x+2+y+3)\)\((x+2-y-3)\)
同類項をまとめる。
=\((x+y+5)\)\((x-y-1)\)
よくある間違い
={\((x+2)+(y+3)\)}{\((x+2)-(y+3)\)}
かっこをはずす。
かっこの前がマイナスの符号のときは符号が変わる。
=\((x+2+y+3)\)\((x+2-y+3)\)
かっこをはずしたときに符号が変わっていない間違い。
(3) 同類項をまとめる因数分解
\(x\)をふくむ項とふくまない項に分けて考える。
①\(ax+x+a+1\)
\(x\)をふくむ項とふくまない項に分ける。
\(ax+x+a+1\)
=\((ax+x)+(a+1)\)
\(x\)をふくむ項を\(x\)でくくる。
=\(x(a+1)+(a+1)\)
\(a+1=M\) とおくと
=\(xM+M\)
\(M\) でくくる。
=\(M(x+1)\)
\(M\) をもとの式にもどす。
=\((a+1)(x+1)\)
式の利用
(1) 数の性質
数の表し方は整数\(n\) を使って
連続する2つの整数 … \(n, n+1\)…
連続する2つの偶数 … \(2n, 2n+2\)…
連続する2つの奇数 … \(2n+1, 2n+3\)…
と表す。
\(n\) の倍数であることの証明は
式が「\(n\)×整数」の形で表せることを示せばよい。
① 連続する2つの偶数の2乗の和は4の倍数になることを証明する。
(証明)
連続する2つの偶数は整数\(n\) を使って
\(2n, 2n+2\) と表される。
この2数の2乗の和は
(\(2n)^{2}\)+(\(2n+2)^{2}\)
=\(4n^{2}+4n^{2}+8n+4\)
=\(8n^{2}+8n+4\)
=\(4(2n^{2}+2n+1)\)
\(n\) は整数なので \((2n^{2}+2n+1)\) は整数となる。
よって\(4(2n^{2}+2n+1)\) は4の倍数となる。
したがって
連続する2つの偶数の2乗の和は4の倍数になる。
数の性質の証明では証明のパターンがあるのでそのパターンを覚えるようにする。
数の性質の証明パターン
…した数は5の倍数になることを証明する場合
条件を整数\(n\) を使って式に表す。
5の倍数を証明する場合は 5×整数の形にするので
式を5( ) の形になるように変形する。
5( ) の形に変形できたならば以下のように書く。
( ) は整数なので5( ) は5の倍数となる。
したがって…は5の倍数となる。
8の倍数であることを証明する場合は
8( ) の形になるように変形して
( ) は整数なので8( ) は8の倍数となる。
したがって…は8の倍数となる。
上記の赤い部分が証明のパターンになる。
証明する倍数の数値を変えて書く。
(2) 数の計算のくふう
乗法公式や因数分解を利用して数の計算を簡単にする。
① \(65^{2}-15^{2}\)
\(x^{2}-a^{2}=(x+a)(x-a)\) を使う。
\(65^{2}-15^{2}\)
=(65+15)(65-15)
=80×50
=4000
② \(51^{2}\)
\((x+a)^{2}\)=\(x^{2}+2ax+a^{2}\) を使う。
\(51^{2}\)
=\((50+1)^{2}\)
=\(50^{2}+2×50×1+1^{2}\)
=2500+100+1
=2601
③ 52×48
\((x+a)(x-a)\)=\(x^{2}-a^{2}\)を使う。
52×48
=(50+2)(50-2)
=\(50^{2}-2^{2}\)
=2500-4
=2496
(3) 図形の性質の証明
証明のパターンを覚える
\(S=al\) の証明
\(S=a( )\) …①
\(l=( )\) …②
\(a×②\)
\(al=a\)( ) …③
①③より
\(S=al\)
① 下図のように長方形の土地の周囲に幅\(a\) の道がある。
この道の面積を \(S\) 、道の中央を通る線の長さを \(l\) とするとき、
\(S=al\) となる。
このことを長方形のたての長さを\(b\) 、横の長さを\(c\) として証明しなさい。

(証明)
\(S=(b+2a)(c+2a)-bc\)
\( =bc+2ab+2ac+4a^{2}-bc\)
\( =4a^{2}+2ab+2ac\) …①
\(l=2(b+a)+2(c+a)\)
\( =2b+2a+2c+2a\)
\( =4a+2b+2c\) …②
\(a×②\)より
\(al=a(4a+2b+2c)\)
\(=4a^{2}+2ab+2ac\) …③
①③より
\(S=al\)
② 下図のような半径 \(r\) の円形の池の周りに幅\(a\) の道がある。
この道の面積を \(S\) 、この道の中央を通る円周の長さを \(l\) とするとき、
\(S=al\) であることを証明しなさい。

(証明)
\(S=π(r+a)^{2}-πr^{2}\)
\( =π(r^{2}+2ar+a^{2})-πr^{2}\)
\( =πr^{2}+2πar+πa^{2}-πr^{2}\)
\( =2πar+πa^{2}\) …①
\(l=2(r+\)\(\frac{a}{2}\)\()π\)
\( =2π(r+\)\(\frac{a}{2}\)\()\)
\( =2πr+πa\) …②
\(a×②\)より
\(al=a(2πr+πa)\)
\(=2πar+πa^{2}\) …③
①③より
\(S=al\)


